商品部門特集⑥ 大手商社「化学品部門」の現状と今後の重点施策(後)

ライフサイエンスやエレクトロニクス関連が堅調で7社10組織中7組織が増益

    【伊藤忠商事】
    北米合成樹脂事業で減損を計上したものの、円安による為替影響や事業会社・海外店の堅調な業績もあり、増益を達成した化学品部門
    - 前期一過性利益の反動で減益だったものの、蓄電池ビジネスや再エネビジネス等が着実に進捗した伊藤忠の電力・環境ソリューション部門
    - 分散型電力事業におけるJA全農とのP2P取引サービスや日本初の系統用蓄電池専業ファンドを開始した伊藤忠
    【住友商事】
    アグリ事業の不振があったものの、医薬品関連取引やペットケア分野、石化原料トレードの好調、半導体需要回復などで増益
    - 半導体トレードの販売数が増加しライフサイエンス分野で堅調に推移したほか、東北大との次世代半導体の原料合成の実証実験を行った住商
    - ベトナムにおける農業資材販売会社へ出資参画し、同国における業容を拡大した住商
    【豊田通商】
    リチウム等の資源市況の悪化や自動車関連取扱の減少などにより減益を余儀なくされたサーキュラーエコノミー本部
    - ケニアでの衛生用品販売を本格化させたほか、北米で車載用電池リサイクル事業を担う合弁会社を設立した豊通

    「資料」
    表1 大手商社「化学品部門」の25/3期連結業績
    表2 大手商社「化学品部門」の人員
    表3 大手商社「化学品部門」の主要な関係会社

    Spot
    ○大手商社の25/3期連結業績の経営指標

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    ☆中南米の要衝パナマで2件目となる自動車販売事業に参画した双日
    ☆AI・ソフトウェア人財の育成を強化するアカデミーを発足した豊田通商らトヨタグループ5社

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