脱炭素とDXの推進、中核事業への追加投資、株主還元の拡充、女性活躍推進など
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●今年1年の主な動き
各社の収益レベルが次の成長ステージにステップアップするとともに、イノベーション機能やIR、コンプライアンスなども強化
●経営一般
三井物産で新中経がスタートし、各社で脱炭素に向けたエネルギー転換、DX戦略、株主還元政策などが進展
●役員人事
次期社長候補の昇格、若手や女性の執行役員選任がみられた
●決算関連
22年度決算は6社で過去最高益を記録し、資源価格が一服した23年度第2四半期も歴史的な好決算に
●金属部門
鉱山開発や製鉄業における環境負荷低減に向けた取り組みが進展
●化学品部門
環境負荷低減に資する案件のほか、ライフサイエンス関連投資なども盛んに
●食料部門
原料価格の高騰の影響で減益を余儀なくされるも、水産養殖事業で事業が進む
●機械部門
次世代モビリティ案件の進展に加え、再エネ電力資産の積み増しが進む
●エネルギー部門
エネルギー価格の一服感があるも、水素、アンモニアなどの新エネルギー関連投資が引き続き旺盛
●繊維・生活資材部門
小売市況が回復するなか、業界のサーキュラーエコノミー推進に取り組む
●金融・建設部門
コロナ禍以降の世界的な経済回復を受けて、概ね好業績を収める
●デジタル・ICT・その他部門
組織体制構築や事業会社の再編など体制強化のほか、ヘルスケアとITの組み合わせが活発
●米州
米国では新エネルギーを中心に環境投資関連が加速し、中南米ではESGに対応した資産入替も進む
●中国・南西アジア
不動産バブルの崩壊、内需の伸び悩みなどを背景に経済の減速感があり、各社の新規投資も控えめ
●ASEAN
各社のビジネスが堅調な推移をみせた一方、中国の景気減速など足元でリスク要因も
●欧州・中東・アフリカ
再エネや新エネ、カーボンクレジットなど、昨年に引き続きエネルギー分野における環境関連投資が積極的
Spot
○来期、順調に進捗する中経の最終年度を迎えるが例年並みの入れ替えが予想される三菱商事の24年度役員人事予想
○育成に注力する女性幹部候補者からの登用が注目される三井物産の24年度役員人事予想
Voice
☆PAPTIC素材で飾り付けられたクリスマスツリー点灯式を行った伊藤忠商事
☆業界を跨る物流におけるコンテナ共同利用を開始した丸紅ロジスティクス